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統合医療やまのうち小児科・内科

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「腸」のおはなし4

 

1.食事はゆっくりよく噛んで食べる。 
2.冷たいものを飲んだり、食べたりしない。
3.食事中はお茶やお水をたくさん飲まない。
4.食事は楽しんでいただく。
5.農薬、添加物は食べない。

(前回からの続き )

3.食事中はお茶やお水をたくさん飲まない。
 食事中に飲むお茶やお水に関して、あまり意識したことがない方もいらっしゃるかもしれません。でも、意外に食事の取り方と健康度は関係しています。特に今回は食事中の水分を取り過ぎることからくる、悪影響について見ていきたいと思います。

 食事中に水分を取りたくなるのは、あまり噛んでいないことが原因に挙げられます。よく噛まないと唾液の分泌が悪くなります。水分の含有が少ない食材だと、飲み込みにくくなるために、お茶やお水で流し込みたくなるのです。唾液には、抗酸化作用を有するペルオキシダーゼという酵素が含まれており、解毒作用もあると言われています。よく噛んで唾液の分泌を促すことが、体を守るのにとても重要です。
 また食事中に水分を取り過ぎると、唾液やその他の消化酵素を薄めることになります。とくに、胃酸はp h1~2という強酸ですが、食べ物に含まれる様々な細菌やウィルスを殺菌する働きもあります。水分を取り過ぎると胃酸や消化酵素を薄めてしまうので、殺菌作用も低下してしまいます。5つの病因の「潜在感染」を取り込むことにつながります。胃酸にはタンパク質を変性させる働きもあります。変性とは、生の赤い肉を加熱した時に、白っぽく色が変わるような変化のことを言います。食物アレルギーの方で、生のままで食べると反応するが、加熱したものには反応しないという場合がありますが、加熱するとタンパク質が変性してタンパク質の性質が変わるため、アレルギーが出にくくなると考えられます。胃酸が薄まってしまうと、タンパク質を変性出来ずに腸管に到達して、アレルギー反応が起きやすくなる可能性があります。
 さらにアレルギーに関してですが、通常タンパク質が十分に消化されるとペプチドを経てアミノ酸に分解され、腸管から吸収されます。しかし何らかの理由で十分消化されないと、タンパク質のまま腸管から血液中に入り込んで、抗原抗体反応を起こし、アレルギー症状を引き起こします。タンパク質を十分に消化するためにも、良く噛むことと、食事中に水分を取り過ぎないようにすることが必要です。

 食事の内容によっても、食事中に水分を欲しくなることがあります。「和食の粗食」を基本にしていれば、食事中にそれほど水分を必要とすることはないはずですが、食の西洋化にともなって、味の濃い食事や、パンなどの水分の少ない食材が多くなると当然、水やジュースを飲みたくなってしまいます。できるだけ洋食は回数を減らし、和食中心のメニューにしていきましょう。
(次回に続く) 

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