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統合医療やまのうち小児科・内科

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5つの病因論 化学物質汚染 第2回
化学物質汚染の2回目です。前回の防虫剤、農薬に続き、添加物と経皮毒について解説します。どちらもそれだけで数冊の本になるほど、私たちの身の回りには多種多様の化学物質があふれています。
 食品添加物に関しては『食品の裏側』(安倍司著)を是非読んでいただきたいと思います。著者は食品添加物の商社に勤務経験があり、食品添加物の神様と呼ばれていたそうです。様々な食材に添加物を加えて、食品を長持ちさせ、美しく仕上げ、コストを下げる事に貢献し、食品製造の現場で重宝されていました。ある時、ドロドロのクズ肉に30種類の添加物を加えて低価格のミートボールを開発し、大ヒット商品になったそうです。しかし、著者のお子さんがそのミートボールを食べているのを見たときに、皿を取り上げ「とにかくこれは食べちゃダメ、食べたらいかん!」と言ったそうです。その件をきっかけにすぐに会社を辞め、添加物の適正利用を啓蒙しておられます。食品添加物は、1種類ずつの使用量は基準がありますが、たとえ基準範囲内の使用であっても、多種類の添加物を継続して摂取した場合の安全基準は存在しません。極力避ける努力をしたほうが良いと考えています。リバプール大学の研究では、人工甘味料のアスパルテーム・化学調味料(グルタミン酸ナトリウム)・人工着色料を、一般的に子どもたちが摂る濃度で混合して使用すると、神経細胞の成長がストップすることが分かっています。つまり数種類の添加物を混合すると、個々の添加物よりもはるかに大きな影響が見られるのです。私は、子どもたちには、これらの物が含まれるものは与えるべきでないと考えています。
 次に、経皮毒についてです。経皮毒とは皮膚から有害性のある化学物質が吸収される事を言います。家庭で使用する日用品には多種多様の化学物質が存在し、体調不良を起こしたり、病気の治癒を阻害する可能性があります。数ある化学物質の中で、特に注意して欲しいのは、合成界面活性剤(合成洗剤)です。石鹸も界面活性剤の一種ですが、合成界面活性剤の影響が特に強く、問題になることが多いようです。日常的に使用する、石鹸やシャンプー、リンス、化粧品には防腐剤、香料、着色剤等が含まれています。それらも経皮毒の原因になるのですが、合成界面活性剤が皮膚の透過性を亢進するため、経皮毒の害を増強する可能性があるのです。とくにシャンプーやリンスはお風呂に入って体温が高くなり、全身の毛穴が開くことによって経皮吸収率が高まるため、さらに注意が必要です。天然のオリーブオイルだけで作られた石鹸や、一般に入手しやすいシャボン玉石けんなどをおすすめします。最近はオーガニックコスメや、オーガニックシャンプーなども以前より増えてきているので、表示成分を確認してより安全な製品を選択するようにしてください。また、一般に販売されている歯磨き粉にも合成界面活性剤が使われています。子ども用の歯磨き剤には、色や匂いや味を良くするために、合成着色料や合成甘味料、フッ素が使用されているものがあり、経皮毒としてさらに注意が必要です。歯を磨くのに、基本的には歯磨き粉を使用する必要はありません。水でブラッシングするだけで十分です。清涼感が必要な場合は、コップに少し水を入れて、ティートリーやモミのアロマオイルを1滴たらして、口をすすいでからブラッシングすればすっきりしますよ。

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