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統合医療やまのうち小児科・内科

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5つの病因論 金属汚染編最終回

水道水には、様々な金属イオンが溶けていると推測できます。

第1回目で指摘したように、過去に使用した水銀系の農薬が地下水に浸透し、河川に流れ込んでいる可能性があります。また、近年水道管の老朽化が問題になっていますが、いまだに過去に作られた鉛の水道管がそのまま使用されている場所があるようです。鉛は体内に蓄積しやすい金属ということが分かっており、早急に対策をする必要があると思います。

さらに水道水の問題として、浄水に使用されるアルミニウム化合物が挙げられます。現在の浄水施設では、河川の水を浄化する際、浮遊物を沈殿させるために、ポリ塩化アルミニウム(PAC)や硫酸アルミニウム(硫酸バンド)などのアルミニウム化合物を使用しています。

アルミニウム化合物は化学的に安定でほとんど溶け出さないのですが、全く溶けない訳ではありません。アルミニウムに関しては、アルミ鍋、アルミホイル、一部の胃薬(制酸剤)、ミョウバン(乾物、ベーキングパウダー)など、生活上取り込む機会が多いので、注意が必要です。特に腎臓に問題がある方は、蓄積することが分かっていますので、要注意です。 他に体内に重金属が入る経路としては、黄砂が挙げられます。その質量の7%がアルミニウムで、他に生体に害を及ぼす可能性のある金属としてはマンガン、ヒ素、ニッケル、カドミウムが含まれることが分かっています。マンガンは過量で中毒が起きますし、ヒ素、ニッケル、カドミウムは発ガン物質です。

このように、人体に害を及ぼす金属は、日常生活の様々な場面で体内に入ってくるおそれがあります。

では、どうしたら良いのか?基本は「(1)できるだけ金属を取り込まないこと (2)体内に入っている金属を排出させること」です。 まず金属を取り込まないためには、歯に金属の詰め物を入れないこと(虫歯にならないこと)、貝やカニ等海底に棲む生き物には底質(ヘドロ)に含まれる重金属が多いと考えられるので大型の魚同様、極力食べないようにすること、予防接種はチメロサールが入っていないものにすること、アルミニウムが含まれた医薬品、食品を摂らないこと、水道水は高度に濾過されたものにすること、黄砂が飛ぶ時は出歩かないことなどです。

次に体内の金属を出す方法ですが、受診された患者さんには解毒作用のある漢方薬を処方しています。また場合によってはデトックスのサプリメントを飲んでいただくこともあります。ご家庭で出来る解毒方法としては、良質の水を飲んで汗をかくこと、冷えを取ること、食べ物では無農薬の玄米をしっかり噛んで食べることなどです。玄米には解毒作用があります。特に玄米に含まれるフィチン酸という成分が金属の排出を助けてくれます。また小豆に含まれるサポニンには利尿作用があると言われており、民間療法では解毒のために小豆の煮汁を飲むようです。子どもは玄米をよく噛んで食べられず消化しきれなかったりする場合があるので、玄米の粉末(リブレフラワーブラックジンガー)や玄米甘酒(ミキサーにかけたもの)などがおすすめです。

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