佐賀市の 小児科 アレルギー 漢方 東洋医学なら
統合医療やまのうち小児科・内科

統合医療やまのうち小児科・内科
ご予約・お問い合わせ0952-33-8500

〒849-0919
佐賀県佐賀市兵庫北5丁目8-7-2

心を溶かして、すべてを委ねること

 病は気から。このコーナーを読んでくださっている方々には、もう「耳にタコ」ですが、ストレスを減らす方法を、患者さんに伝えていく中で、新たに気づいたことなどを書いていきたいと思います。
 精神的なストレスがなければ、病気は治る、治りやすくなると、日々感じています。逆に言うと病気は精神的なストレスが原因(の一つ)である、とも言えます。その精神的なストレスの正体とは、あえて言い切ると「思考」です。「感情」もストレスですが、感情がおきる前には必ず「思考」があります。やはりストレスの正体は「思考」です。
 こう言うと、「自分に全く非がなく、明らかに相手が悪いからストレスがたまっているのに、それでも、自分の思考がストレスの原因なのでしょうか?」とおっしゃる方がいます。では、あなたと全く同じ状況が、別の人に起きたとしたら?その人はあなたと全く同じ反応をするでしょうか?おそらく、全く同じ反応をする人はいません。ではなぜ全く同じ状況でも、人によってその反応が違ったものになるのでしょうか。その答えこそ「思考」です。
 普段、私達は全く自覚がないまま、頭のなかでおしゃべり(思考)をいっぱいしています。そのおしゃべりは、後から思い出そうとしても、はっきりと思い出せないほど高速で、大量です。また、ほとんど反射神経のように、批判したり判断するので、自分でもなぜそんな考えが起きるのか、よくわかりません。
 ポジティブなことを考えていると気分は明るくなり、ネガティブなことを考えていると気分が落ち込みます。ついでに言うとネガティブなことを考えている時は、なんだか苦しくなってきます。それは呼吸が浅くなったり、呼吸を一時的に止めて考え事をしているからです。
 私達は、毎日繰り返し「思考」「考え事」「頭のなかのおしゃべり」をあきること無く続けています。繰り返すたびに、思考することがドンドン上手になっていきます。それはまるで、高校球児が毎日千本ノックをするように(笑)。
 私達は、「思考」の止め方を誰からも教わることがありませんでした。両親も、学校の先生も、会社の上司も、みんな思考することが当たり前ですから、当然です。「考えることをやめるなんて、馬鹿になれって言うこと!?」という「思考」まで湧いてきます。ではどうすればこの「思考」の無限に続く連想ゲームから解放されるのでしょうか?
 ポイントは「思考や感情」=「自分」だという勘違いです。考えている自分が、自分の本質だと思い込んでしまっているのです。「思考」が自分の本質ではないということは簡単に説明できます。「思考」は脳神経(神経細胞やシナプス)に電気が走った時に起こると言われています。「思考」=「自分」だとすると「自分」=「電気」だということになります。なんか違うと思いませんか?ついでに感情についても説明できます。ネガティブな感情は「思考」のあとに生じるアドレナリンやノルアドレナリンなどの神経伝達物質でおきると考えられていますが、「あなた」=「神経伝達物質」でしょうか?これも違いますよね。あなたの本質は、「思考」を感情や価値判断なしにただ静かにジーっと見つめている、観察意識です。それを魂と表現することもあります。

TOP